「声明 高市新総裁の「馬車馬」発言の撤回を求める」を発出しました
声明 高市新総裁の「馬車馬」発言の撤回を求める
2025年10月6日
過労死弁護団全国連絡会議
代表幹事 川人 博
同 松丸 正
弁護団連絡先
TEL 03-3813-6901 FAX 03-3813-6902
(川人法律事務所)
TEL 03-3234-9143 FAX 03-3234-9134
(東京駿河台法律事務所)
1.我が国では、2014年、過労死等防止対策推進法を、衆参とも全員一致で成立させ、同年施行した。
以降、健康な職場をつくるため、官民一体となって、この10年間努力を続けている。
高市新総裁が師と仰ぐ安倍首相は、「働き方改革」を推進するため、法制化を含め諸施策を進めてきた。
2.しかるに、このたび、自民党の高市新総裁が10月4日の就任会見で、
「人数少ないですし、もう全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただき
ます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて働いて参ります」
と述べたことは、極めて重大な言動である。
この発言は、公務員など働く人々に過重労働・長時間労働を強要することにつながり、政府が推し進めてきた健康的な職場づくりを否定し、古くからの精神主義を復活させるものである。
当弁護団は、この高市氏の発言に強く抗議し、その発言の撤回を求める。
3.加えて、高市氏は、2019年、総務大臣時代に、同省公務員の長時間労働による公務上災害が認定されるにいたり、長時間労働をなくし、職員の健康を守る努力を表明していたのであり、この度の就任会見での発言は、総務大臣当時の姿勢・発言とも全く矛盾している。
4.高市氏は、就任会見の上記発言部分を明確に撤回し、自らが働く者のいのちと健康を尊重する立場を明確にし、官民とも健康的な職場を実現するために努力することを表明すべきである。
添付資料 2019年12月25日・26日の総務省キャリア官僚自殺公務上災害の報道内容
以上